エボ ハーレーとスヴァルトピレンの日記

趣味のバイク(エボ ハーレー&スヴァルトピレン)、撮影などについてのブログです。

エボ ハーレー 乗りによる Rebel 1100 DCTの試乗レビュー

Rebel 1100DCTの試乗レビュー

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ホンダドリームでレブル1100 DCTに試乗してきました。

あまり需要がないかも知れませんが、ハーレー エボ ファットボーイ乗りがレブル1100 DCTのレビューを書きます。

 

一番初めに言いたいのは、2台は同じクルーザーのくくりですが、完全に別物ということです。

もしハーレーを降りたらレブル1100もいいかな?と思ってましたが、今回の試乗でその選択肢はなくなりました。

 

全部個人的な感想なので、気になる方はぜひ実車を確認して頂ければと思います。

 

〈レブル 1100 DCT試乗レビュー〉

 

■ポジションなど

・一番初めに感じたのがライディングポジションの新しさです。僅かに前傾するハンドルと高いステップ位置で、軽くうずくまるような姿勢になります。

上体が起きて足を投げ出すようなクルーザーのポジションとも、ネイキッドのポジションとも異なる新しいポジションだと思いました。レブル1100はフリスコスタイルのポジションをマイルドにしたような感じかも知れません。

 

・シート

今回は30分くらいの試乗でしたが、お尻の位置が固定されるシート形状(=お尻がぴったりシートに収まる)なこともあり、私には長距離はちょっとしんどいかもと思いました。

シートの形って難しくて、お尻がすっぽり包まれるような形だと、加減速時のホールド感が良く、体重が分散されるのでお尻が痛くなりにくいのですが、姿勢をずらしにくいので長距離を走ると腰が痛くなりやすいです。

私が長距離を走る場合は、ある程度お尻の位置が変えられるシート形状の方が腰への負担を減らせるので良いです。

レブルのシート表皮は滑りにくいので、不用意にお尻がずれることがなく、その点では疲れにくいと思います。

 

・ステップ

踏ん張りがきくわけでも、楽なわけでもなく、なんとも捉えどころのない位置に感じました。身長の高い方は脚全体が窮屈かも知れません。ニーグリップはしやすいと思います。

 

・足つき

エボ ハーレー と大差なく、168cm短足でもかかとまでついて、膝がちょっと曲がります。

 

・車重

エボ ハーレー 330kg レブル1100 233kgと役100kgもの差がありますので、またがったままの取り回しまでとても楽です。バランスを崩してもコケにくいと思います。

400cc直4ネイキッドと比べても重心が低い分安心感があります。ハーレー の330kgは、果たして何歳までストレスなく乗れるのか、不安になるくらい重いですね。

 

■エンジン

DCTなので、速度に応じて最適なギア、回転数で走れます。運転中の操作が一つ減るので、疲れにくくなるのですが、オートマモードだと、エンジンがスムーズに回る高めの回転域を使うことになるので、ドコドコ感、一発一発の爆発力が感じにくくなります。普段ハーレーに乗っていると、ここが物足りなく感じます。

ただし、任意のギアを選択できるマニュアルモードを使うと、この物足りなさをいくらか埋めることができます。低速からどんどんギアを上げていけば、低回転をキープできるので、ドコドコ感を味わいながら走ることができます。速度域とギアが合わない場合は勝手にシフトダウンしてくれるので、楽だしエンストもありません。

この点はすごく良いところだと思いました。

もう一点、すごく良かったのはエンブレがとても少ないことです。

スポーツ、ノーマル、レインモードで、エンブレの抑制され具合は異なるのですが、どのモードでもマニュアル車よりもエンブレが効きが薄く、とても乗りやすかったです。

加速についても、スムーズに吹け上がるので、エボ ハーレーよりも断然キビキビ走ることができます。エボ ハーレーと比べると十二分に早いです。

 

■シャーシ、足回りなど

・ハンドリング

旋回性はエボ ハーレーと比べてだいぶ軽快です。スポーツスター と比べても、断然レブルの方が軽快です。その分、直進時の安定感はエボ ハーレーの方が断然高いです。

全然キャラクターが違います。

 

・サス

黒で統一されたかっこいいフロントサスですが、荒れた路面だとヒョコヒョコして単純に乗り心地が悪いなと思いました。車重の影響もあると思いますが、落ち着いた挙動で23年前のエボ ハーレーの方がサスはいい仕事してると思います。

 

・ブレーキ

ブレーキが弱いと言われるエボ ハーレーと比べるのはアレですが、レブル1100はフロントもリアも軽い力で十二分に効くと思います。エボ ハーレーは重量とブレーキ性能でだいぶ車間距離のマージンとってます。ブレーキ効いても、車間は空けた方が良いですが。

 

■操作性

・初めてのDCTでしたが、一度説明を聞いただけで、モード切り替えもマニュアル操作も迷いなく操作できました。

 

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■デザイン

・フロントインナーチューブまでブラックアウトされた、今風のボバースタイルですね。

・単純に黒くしただけでなく、マット、グロス、複数素材を合わせてメリハリのある印象にしています。仮に全てが同じようなマットブラックだと、ペタっとしたおもちゃのような印象になってしまいます。

グロス部分のパキッとしたハイライト、無塗装樹脂のシボのグラデーションがかったハイライトが組み合わされることで各部の造形が際立ち、飽きずに眺めていられる外観になってます。

・ウインカー、メーターケース、ミラーは無塗装樹脂でコストの安いパーツですが、シンプルな造形(工業製品は設計制約があるので、シンプルな形状ほど商品化するのが難しいです)と滑らかな梨地にこだわりを感じます。

・サイドカバーも同じく梨地樹脂ですが、グロスで1100と刻印してあるのが上手いですね。

フェンダーストラットもレブル250と比べて、淵にリブ形状をつけることで、立体感、リヤタイヤの印象を際立たせているように見えます。

・ホンダのウイングロゴはタンクとかなり近しい明度、ホンダエンブレムはトップブリッジとタンクの間に配置してあることにも「とことん黒で統一するんだ!」というこだわりが見て取れます。そこまでやるなら、タンクとフェンダーはソリッドブラックでもいいように思うのですが、ガンメタルブラックメタリックの質感も深みがあって良いと思います。

・レブル1100はコストをかけすぎず、上手に高い質感を出しているように思います。ハーレーはそういった小技は使わず、鉄、アルミ、塗装、クロームメッキにコストをかけた力技で質感を出していると思います。

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■まとめ

・デザインと、クルーザーよりもネイキッド寄りの走行性能をストレスなく楽しみたいなら、レブル1100 はとてもおすすめだと思います。

・田舎道をゆっくりのんびり走りたいなら、他の車種を検討しても良いと思います。

・私の場合、エボ ハーレーやスポーツスターに 乗ってからはその味の濃さに慣れてしまって、他のバイクに乗ってもなんだか薄味に感じられて物足りなくなってしまいました。過去のモデルに試乗するのは難しいですが、エンジンをかけて跨がるだけでも違いがはっきり分かるので、クルーザー(アメリカン)選びに迷われている方はエンジンかけた状態でハーレー の味の濃さも味わってもらえればと思います。