エボ ハーレーとスヴァルトピレンの日記

趣味のバイク(エボ ハーレー&スヴァルトピレン)、撮影などについてのブログです。

エボ ファットボーイとツインカム ソフテイル を乗り比べ

エボ ファットボーイとツインカム デラックス を乗り比べ

 

少しの時間ですが、郊外でツインカム ソフテイル デラックスに乗らせてもらったので忘れないうちに記事にします。

どっちがいい悪いではなく、私が乗ってみて感じた違いを書きます。

モデルが違いますが、エボのソフテイル とツインカム 96Bのソフテイル の違いと捉えて頂ければ良いです。

 

まずはスペック比較。正確な情報が出ないので誤差あるかもです。

 

 

youtu.be

 

 

■2015 FLSTN  ソフテイル  デラックス

全長240cm(バイクブロスより)

車重330kg(バイクブロスより)

排気量1584cc(バイクブロスより)

最大トルク 117Nm / 3,000rpm(バイクブロスより)

トランスミッション 6速

インジェクション

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■1998 FLSTF  ソフテイル  ファットボーイ

全長240cm(車検証より)

車重310kg(車検証より)

排気量1337cc(海外webより)

最大トルク 97Nm / 2,350rpm(海外webより)

トランスミッション 5速

キャブ

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<跨った感じ>  *私は身長168cm、足は長くありません

・98ファットボーイの方が少しだけ細身な感じがします。

・98ファットボーイの方がフレームのパイプも細いですし、ベースが少し細身な印象です。

・足つきは大差ないのですが、気持ち2015デラックスの方が股が広がる感じがあります。

・スタンドを払った後の引き起こしも、2015デラックスの方が少し重いです。

・ダイナも2001年と2007年式を跨り比べたことがあるのですが、フレームが新しくなるとやはりシート周りが太く、引き起こしが重くなる印象です。

2015デラックスはシートがフカフカで、お尻が後ろにずれにくい形状なのでとても快適でした。

 

<操作系>

・98ファットボーイは、ブレーキペダルの位置がなぜかステップボードの中程にあり、ステップボードに自然に足を乗せた状態から少し手前に引いて、爪先をかなり上に曲げないとブレーキが踏めません。ですので、周りの状況に気をつかうような時には、それなりに構えておかないとすぐにリヤブレーキを踏めません。それに比べて2015デラックスはステップボードの先端にブレーキペダルがあるので、乗車姿勢からすぐにリヤブレーキペダルを踏めます。※追記 エボのブレーキペダルはどうやらかかとで踏み込むものだそうです。そのため、近めに配置されています。ツインカムからはブレーキペダルが強化されたのでつま先で踏める位置に移動されたそうです(by 旧車ハーレー屋のお兄さん)

・ウインカースイッチが98ファットボーイはグニョっとしてて確実に押した感触が掴みにくいです。2015デラックスはスイッチのストロークが短くカチッとした印象で、押したことがわかりやすいです。

・個体差かもしれませんが、2015デラックスはギヤ、ニュートラルの入りがとても軽くスムーズでした。98ファットボーイは止まる直前にニュートラルに入れておかないと、アイドリング中はニュートラルに入れにくいです。

 

<フレーム、ブレーキ、サス>

・フレームが2015デラックスの方が新しく、がっしりしているだけあって、道の凸凹、うねりの影響を受けにくく、安定している印象です。

・98ファットボーイは2015デラックスより道路状況の変化を少し受けやすい感じがあります。とはいえ、下道では気になるほどではなく、高速に乗った時、100km/h前後でなんだかふにゃふにゃとハンドルがブレるような印象があります。多分高速では2015デラックスの方が圧倒的に安定してるのではないかと予想します。 ※追記 状態を伏せ気味にすれば、結構安定してスピードが出せることがわかりました。前輪荷重になってハンドルの抑えも効きやすいです。

・2015デラックスの方が安定感はある反面、カーブや切り返しでは98ファットボーイの方が軽く向きを変えられる印象でした。慣れの問題もあると思いますが。

・ブレーキは2015デラックスの方が初期制動力が高く、安心感があります。98ファットボーイに乗っている時は急ブレーキはできないものと考えて、かなり車間距離を取って走るようにしています。ですので、追い越しの機会を失いがちですが、飛ばして楽しいバイクでもないので大きな不満ではありません。

・下道を走ったレベルではサスの良し悪しはわかりませんでした。一つ言えるのは98ファットボーイのノーマルリヤサスでもスポーツスター の安い方のオーリンズ サスより乗り心地が良いということです。大きめの段差でも、98ファットボーイは体の浮き上がるような突き上げはありません。

・シンプルで軽いエボ、ガッチリ重厚感&安定感のあるツインカムと言う印象です。

 

<エンジン、鼓動感>

・2015デラックスはさすがに吹け上がりがスムーズです。速度が上がるのも早いです。あくまで98ファットボーイと比較しての話ですが、エンジンを回して車速を上げるようなイメージです。一方で98ファットボーイは、スペックの通り2015デラックスより低回転で最大トルクが出る特性からか、回転数を上げなくてもゆったりと車速が乗っていきます。低回転でもノッキングしにくいので、高いギヤでのんびりドコドコ走ることができます。その反面、回しても音と振動の割りに速度が乗りません。※追記 とは言え、高速の追い越しでは1速下げた方て回転数を少し上げてあげた方が追い越し加速はスムーズです。

フライホイールの重量の違いが特性に表れています。

 98ファットボーイ:重いフライホイールで回転上昇がゆっくり、低回転でも慣性で粘り強く回る

 2015デラックス:軽いフライホイールで回転上昇が早い、低回転だとノッキングしやすい

・よく言われる、「ツインカムは鼓動感が薄い」と言うのは確かにその通りだと思います。ただし、「回転域、速度域によっては」と言うのが抜けていると思います。確かに、エンジンの回転域によっては鼓動感、振動が一切消えるタイミングが存在しますが、低回転でノッキングしないギヤ、速度域が選ばれていれば98ファットボーイと同じような鼓動感がきちんと感じられます。うまくそのバランスをキープできれば気持ちよく鼓動感を感じられるのですが、何も気にせず走っていると、エボよりもバランサー付きツインカムの方が鼓動感を感じにくくなるようです。

・キャブ、インジェクションによる乗り味の違いはあまり感じられませんでした。始動性や燃費に表れているのではないでしょうか。ちなみに、タンクが2分割で燃費が計算しにくいのですが98ファットボーイも20km/l以上走ります。※追記 ノーマルなら満タンで300km弱は走れそうな印象です。2015デラックスの実燃費はわかりません。

・エボ エンジン(98ファットボーイ)の振動は、走ることに使われないエネルギーなので、言ってしまえばエネルギーの無駄使いです。

エネルギーの無駄遣いを減らして、エネルギーを効率よく使えるようにしたのが、バランサー付きツインカムエンジン(2015デラックス)だと思います。どちらの味付けが自分の好みに合うかではないでしょうか。

 

<まとめ>

2台を比べてそれぞれの特徴を一言で言うと、こんな感じです。

98ファットボーイ:走るのも止まるのもワンテンポ遅いけど、その分エンジン含めた機械の動きや周辺環境の変化を肌で感じやすい。

2015デラックス:ちょっと重いけど、十分な走行性能がある。

*88Bエンジンのモデルはエボとツインカムでフレームが共通らしく、重さの違いは少ないかもです

 

ミルウォーキーエイトは、3回ほどしか試乗したことがありませんが、さらに高い走行性能を持ちつつも、ツインカムより鼓動感を感じやすい印象です。低回転のトルクがエグいのでドコドコを楽しみやすいと思います。ブレーキがめちゃくちゃ効きますし、挙動が安定してるのでものすごく快適でした。次もし乗り換えるなら、ミルウォーキーエイトにすると思います。

・補足として、エボのハーレー はカスタムする場合はポン付けパーツの選択肢がかなり少ないです。絶版だったり、適合がよくわからなかったりするので、中古パーツや流用に頼ることになります。ただ、ノーマルでも十分に味が濃いですし、調子を悪くしたり、貴重な純正の価値を損なうのももったいないので、基本ノーマルをキープしてます。

・走行に必要なパーツは、サードパーティーの純正互換品が豊富なので、安く直すこともできます。エボもツインカムも壊れやすいと言われる部分はそれぞれありますので、そこは購入前に注意が必要です(年式や、既に修理/対策されているかどうか)

・全体、細かい部分のデザインはツインカムや現行モデルが好きです。エボは板金パーツなどの形状が設計で作った形状そのままな雰囲気(=デザイナーが関与していない)でなんとなく雑な感じです。

・最後に、今回ツインカムのハーレー に乗ってみて、改めてエボのハーレーを選んで良かったなと思いました。エボのハーレーは信号の少ない田舎道をのんびりと走るのが本当に気持ち良いバイクだと思っています。